不動産相続があった場合には法務局へ行って所有権移転登記などを行う必要があります。抵当権などの担保権が付いている場合には抹消手続きが必要になることもあり、専門的な知識やノウハウが求められます。書店では法律関係の手続きについて書かれた書籍が数多く販売されており、自分で方法を確かめながら手続きを行うこともできます。しかし書類を揃えて正確な申請書を作成し手続きを行うのは大変なので、司法書士に任せるのが一般的です。
素人が手続きを行うと時間や手間がかかりミスも発生しやすくなります。申請漏れがある場合には後から改めて手続きを行わなければならないため大変です。プロである司法書士に調査を依頼すると、固定資産税の納税通知書に記載されていない物件や共有持分が見つかることもあります。物件の数が多いほど申請漏れが起きる可能性が高まるので最初からプロに任せた方が安心です。
普段は仕事などで忙しく手続きのためのまとまった時間を作るのが難しい場合も、司法書士のサポートを受けた方がよいでしょう。司法書士の報酬は特に法律で定められていないため各事務所が自由に決定できます。一般的には基本報酬を決めた上で、相続人の数や不動産の個数などに応じて加算されるというケースが多く見られます。戸籍謄本などの取得や遺産分割協議書の作成を任せるには、別途報酬が発生することもあります。
不動産相続を司法書士に依頼する場合は各事務所に具体的な報酬額を問い合わせることが大切です。具体的な報酬を比較検討した上で条件に合った事務所に不動産相続の手続きを任せるとよいでしょう。